競馬は、宝くじではありませんから、「予想」をもとに、自分の思う「勝つ確率が高い」と思う馬に、お金を賭ける事が出来ます。
競馬と言えば、競馬新聞とペンを片手に渋い顔をしているおじさん…という印象があるかもしれません。たしかに、それは、競馬の勝ち馬予想をしている競馬ファンの姿でしょう。
では、「競馬新聞」の記者やあるいは「競馬予想家」というような予想を立てている方は、どの様な情報を元に予想を立てるのでしょうか?
今回は、競馬初心者さんへ向けて「勝ち馬予想」をする際に参考にしていただきたい情報は、どこかについて解説いたします。

わたしが担当します。
Contents
競馬の当て方初心者講座①まずはここから。「馬柱」を見てみよう!
「馬柱」と言うのは、簡単に言えば「その馬の名前、血統、過去出走成績、年齢体重のパーソナル情報、騎手」など全てが分かりやすく記載された区切りの事を指します。
競馬新聞などに載っていて、初心者の方からすると、馬の名前を騎手の名前だけが目に留まり、数字や細かな文字などは正直見難くて、よく分からないと思いますが、これには、大切な情報が沢山記されています。
具体的な馬柱の見方(日刊スポーツの場合)

解説します!
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~ 日刊スポーツ新聞より引用 ~
[st-mybox title=”馬柱表の見方1(1番の場合)” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- お父さんは、ディープインパクト。お母さんは、ソラリア。母父はスキャットダディ。
- 津村明秀騎手が騎乗して、相性【1210】は、1着1回・2着2回・3着1回・4着以下0回。
- 美浦の国枝厩舎に所属。
- 4月25日生まれでこれまでの獲得賞金は5,800万円。
- 馬主は鈴木隆司さんで、生産者はノーザンファーム。
- 持ち時計は、中京競馬場の2000mで1分58秒4、2400mでは東京競馬場で2分22秒8のタイム。
- 重馬場の成績は、【0000】で経験なし。
- 芝2000mの成績は、【0110】で2着1回、3着1回。(1着と4着以下はなし)
- 芝2200mの成績は、【0000】で経験なし。
- 芝2400mの成績は、【0100】で2着1回あり。(1着、3着、4着以下はなし)
[/st-mybox]

[st-mybox title=”馬柱表の見方2(1番の場合)” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 12月16日に5回中山競馬場6日目の2歳未勝利戦レースに出走し、1着。
- この時の3ハロン調教タイムは、39秒7。
- この時のコース距離は1600mで、タイムは1分35秒5。
- 鞍上は54㎏のマーフィー騎手で、1番人気。
- 16頭立てのレースで6番の枠に入り、この時の馬体重は470キロ。
- レースはミドル(平均)ペースで、逃げ馬は11着で、後半3ハロンの上がりタイムは35秒1。
- この時のカレンブーケドールの通過順位は、5番手-5番手-4番手。(第4コーナーで4番手)
- 2着との着差はコンマ0秒。(ほとんど差はなし。2着以下の場合は、1着とのタイム差を表す。)
- この時の2着馬はシングフォーユー。(2着の場合は、1着馬の馬名。)
[/st-mybox]
馬柱でチェックするところ。過去レース着順の着順と距離の適性。
この馬柱を見て、出走馬の情報をどうくみ取って予想すればよいかと言うと、
ずばり「過去出走レースの着順、成績を残したコースの距離」です。

過去出走レースの着順は、馬柱で右上に大きく書かれている数字です。
前のレースや、その前のレースで、右上の数字が「1」だったり(つまり1着)、「2」だったりすると、次のレースで1番人気になったり、2番人気になったりと人気馬になります。
その人気馬を狙うもよし、「4」だったり「5」だったりすると、惜しいので次は来るかな?という予想方法もあります。

「4着」⇒「4着」と続く馬は
次に来るので絶対に買うという
人もいます。
成績を残したコースの距離というのは、つまり、距離の適性が合うかどうかを言い、上の例で言えば、芝2400mのレースに出たカレンブーケドールは、芝2400mで【0100】の成績だったので(2着1回)、カレンブーケドールは、数は1回しかないけど、その時、2着の実績を出しているので、この距離は適性があると言えます。
同じコースで実績があるので、「この馬は、このコースが得意だ」と見ることができるのです。
JRAで解されるレースは、1000mから3600mまであり、馬には、それぞれ得意な距離があります。
極端な例で例えば、特定の中山競馬場の1200mのレースで、結果を出し続けた馬が、いきなり別競馬場の2400mを快調に走って、一着になれるか?と言うと、そこはちょっと立ち止まって考えなおしてただきたいのですが、いずれにしても、馬柱には、このような競馬予想にとって有力な情報になりえる「その馬の得意な距離、競馬場」などの情報が記載されているので、これを参考にた方がいいです。
競馬の当て方初心者講座②血統データを調べよう!
競馬というのは、「ブラッドスポーツ」と言われているように、血を繋げて成り立つスポーツします。
そのため、上記で解説した馬柱と同じように、予想を立てる上で注意しておきたいのが「血統データ」です。
血統データから適性をチェックする。
血統データから何が読み取れるかと言うと、
こちらも「適性距離、馬場適性とコース適性」です。
サラブレッドとは「能力の高い馬同士を掛け合わせて」生産され、血統がある一定期間遡る事が出来る馬だけが「サラブレッド」と呼ばれます。
これは、馬の個々の能力にも左右される事がありますが、大体は両親や祖父母、数代前の馬の気質や能力を引き継ぎ、発揮しています。
つまり、血統データを振り返れば
「この馬にダートレースは厳しい」
「この馬は短距離より長距離の方が力を発揮できる」と言うような情報が読み取れるわけです。
もちろん、これには血統表に入る馬達の事前知識が前提となりますが、簡単に「〇〇産駒」と父馬についての知識を得るところから始めると分かりやすいです。
また、血統データと言うのは、その馬だけの情報ではありません。
一年に3万頭うまれると言われるサラブレッド全てに「血統情報」があります。
血統情報は、強力な情報になる。
血統情報のデータを数値にすれば「この馬のこの距離の勝利率は、〇%」という強力な情報になります。
数値に表さずとも「この産駒はこの距離で強い」「あの産駒はあのレース場に強いけれどこちらではほかの産駒の方が強い」「このレースはあの産駒の勝利経験がない」と言うような、「他の馬たちの情報を総合して得たデータ」も情報になるわけです。
例えば、大種牡馬であるサンデーサイレンスで考えてみましょう。
8月19日はディープインパクトの父としても有名なサンデーサイレンスの命日です。
産駒の活躍を考えれば日本競馬界に与えた影響は計り知れません。
※画像はSwitch版『ウイポ8 2017』のものです。リーディング成績は圧倒的! pic.twitter.com/5RVSmeB4Sw— 「ウイニングポスト」公式 (@winningpost_kt) August 19, 2017
サンデーサイレンスと言えば、アメリカで生まれで、G1レースを6勝するも引退後に買い手がつかず、遠い異国の日本での種牡馬入りを果たして大成功。
世界的に見ても大成功し、日本競馬界の歴史を一新したともいえる名馬です。
初年度からG1勝ち馬、クラシック勝ち馬を出し、12年連続でリーディングサイアーに輝く金字塔を築きました。
しかし、その産駒の成績は芝のレースに偏っており、ダートレースで芝で活躍した産駒と同じレベルで活躍した直系の馬はゴールドアリュールくらいです。
サンデーサイレンスの正統後継者とも言えるディープインパクト産駒も同様に、その成績は、芝に偏りがちです。
ディープインパクト産駒、JRA芝GI全制覇まで残り3レース フィエールマンの天皇賞・春勝利で | 競馬ニュース – https://t.co/sJFjZebaHD https://t.co/xWOsiOZehl
— vally (@vally_w) April 28, 2019
逆に、ダートレースで活躍している血統と言えば先ほど名前が挙がったゴールドアリュール、クロフネなどの種牡馬です。
流石ゴールドアリュール産駒。ダートは最強だわ。
— ビータ@1着3着党副党首 (@Bita_P) July 10, 2013
1990年代は日本競馬の過渡期だった、
グラスワンダー、エルコンドルパサーといった外国産馬はクラシックには出られない。
2000年以降、少し緩やかになったけど、クロフネはG1馬ながら頭数制限で秋天に出られず、同じ週、初ダート武蔵野Sへ。
そこで楽勝、JCダートも獲得したのでありました。 pic.twitter.com/ZFFAM1h98f— ダート☆データ (@DIRT_DATA) April 3, 2020
他にも、重馬場と比較的距離が長いほうが得意なステイゴールド産駒。
ステイゴールド産駒が通算1100勝 – サンスポZBAT!競馬 https://t.co/k67Q3MN54O
— サンスポZBAT!競馬 (@sanspoyosouou) February 3, 2020
短距離~中距離でとても能力を発揮するダイワメジャー産駒、
初年度成績こそ二桁台でしたが、その後は常に産駒が上位争いで活躍を見せてきた種牡馬ダイワメジャー。短距離マイルの有力馬たちや今年も桜花賞に出走したメジャーエンブレム等を輩出してる社台を代表する一頭です#ダイワメジャー #2015年 pic.twitter.com/SX7X7K8bdV
— あの馬を訪ねて (@umawo_tazunete) May 3, 2016
成長傾向が晩成型で母側の性質を引き出しやすいと言われているハーツクライ産駒などなど。
これぞハーツクライ産駒はこの条件で狙え!って感じの個人的に凄く分かりやすい1レース👍
この時は同距離だが基本は距離延長時にパフォーマンスを上げやすい産駒。
・左回り
・外国人騎手
・1番人気以外
・内枠
・先行
・距離延長#ハーツクライ産駒 #Hボウマン#シュヴァルグラン #ジャパンカップ pic.twitter.com/zgwbUCZU9M— imachan@勝利請負人 (@imachan8gallop) April 5, 2020
こういった情報を知っていると、レースに出走した馬を見たときに「この馬は〇〇産駒だから、ダートのこの距離はきっと相性がいいはず。逆にこっちの馬は、距離は合いそうだけどダートは適正はあまりなさそう…成績を確認しなおそう」
という風に、勝ち馬予想の取捨選択と情報の見直しに役立てられるわけですね。
今回だした馬の名前や傾向などは特に覚える必要はありません。あなたがレースの勝ち馬予想をしたり、レース観戦を楽しんだり、一頭のお気に入りの馬がみつかったり。競馬に対してどこかに好き、興味の熱意があれば、きっと競馬を見ている間にいつの間にか覚えられるようになりますよ。
競馬の当て方初心者講座③調教タイムをチェックしよう!
競走馬のコースに対する適性で判断することを述べてきましたが、競馬予想は、過去だけではなく、出走馬の「今」の情報を知ることも重要です。
そこで、「今」を知るためには調教タイムとパドックをチェックすることをオススメします。
調教タイムの数字で、調子がいいかどうかを見る。
レースに出走する馬は、レースの2週間前から3日前までにかけて、調教を行います。
この時の数字から馬の調子の良し悪しが判断できます。
調教タイムが今一つ=調子が悪いと決めつけることはできませんが、調教タイムがいい馬は「状態がいい」「仕上がっている」と判断できます。
調教タイムは、スポーツ新聞でも競馬新聞でも、掲載されています。
その時の調教タイムを見て、気になる馬の状態をチェックするのもオススメです。

このような調教欄が載る場合、
この情報の読み方は、
[st-midasibox title=”調教タイムの見方” fontawesome=”fa-check-circle faa-ring animated” bordercolor=”#FFC107″ color=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold”]
- 栗東坂路コースで調教
- 4ハロン(800m)のタイムが51秒6
- 3ハロン(600m)のタイムは37秒7
- 2ハロン(400m)のタイムは24秒7
- 1ハロン(200m)のタイムは12秒4
[/st-midasibox]
となります。
この数字を見て、調教タイムがいいかどうか判断することができます。
調教タイムをチェックする上で、基準となるタイム。
調教タイムをチェックしても、そのタイムがいいのか、いまひとつなのか、基準となるタイムがないと判断できません。
中には、このような基準タイムを設定している人もいますし、また、競馬新聞では、調教のいい馬をピックアップしているところもあるので、そういうところもチェックするのもいいと思います。

こんな感じです。
[st-midasibox title=”調教の基準タイム一例” fontawesome=”” bordercolor=”” color=”” bgcolor=”” borderwidth=”” borderradius=”” titleweight=”bold”]
- 栗東坂路コース・・・4ハロン53.6秒以内 1ハロン12.5秒以内
- 栗東CW(チップウッド)コース・・・4ハロン52.3秒、1ハロン12.3秒
- 栗東P(ポリトラック)コース・・・4ハロン52.1秒、1ハロン12.2秒
- 美浦坂路コース・・・4ハロン52.5秒、1ハロン12.4秒
- 美浦南W(ウッド)コース・・・4ハロン52.7秒、1ハロン12.5秒
[/st-midasibox]
上の例は、あくまで管理人であるYOU(陽)さんが設定した独自の基準タイムですが、このタイムより早い時計が出ているのなら、「調教はいい」と判断できます。
競馬の当て方初心者講座④パドックをチェックしよう!
もう一つ、出走馬の「今」を見るにはパドックが有効です。
調教は数日前の状態を表していますが、パドックはレースを走る直前の状態をチェックできます。
まさに「今」の状態を見ることができます。

パドックでは何を見ているの?パドック周回はここを見るべき点4つ。
日本競馬界のレジェンド、武豊騎手をしても、パドックからの予想は難しいとのこと。
競馬中継を見ていると、パドック周りにはたくさんの人がいますし、パドックの状態を見て、オススメの馬を挙げてくれる解説の方もいますね。
パドックで見るべき点は多いため、ずばり「ここを見ろ!」とはオススメしにくいのですが、簡単にパドックで確認するべき点を挙げて簡単に解説させていただきます。
1.馬の毛艶(毛ヅヤ)は良いか?
その馬の毛艶というのは当日のコンディションそのものです。
艶が良ければ確実に走る、と言うわけではありませんが、冬毛が抜けて艶々の馬体をしている馬は調子がいい証拠です。

2.首がグイグイ前に出ているか?
頭を振って、首がリズムよく、グイグイ前に出ている馬は、気合いが乗っていると言えます。
逆にキョロキョロしていたり、周回の時にちゃかついていると、馬が集中していないと判断できます。
3.トモ(お尻から足の筋肉)が張っていて、歩くスピードが速いか?
パドックをベースにした予想をする人がよく言うのが、「トモの張り」です。
トモとは、お尻から足にかけての筋肉です。ここが張っている馬は調子がいいと言われています。

また、パドック周回時に、歩くスピードが速いということは、それだけレースに向けての気合乗りがしていると言えます。
4.異常な発汗、泡を吹いたりしてないか?
これはダメな例ですが、馬の汗は白く、走り終えた馬から鞍や装具を外すと、白く塩が付着しているように見える事があります。
レースに走る前に異常な発汗や泡を吹いている場合、その馬は何らかの影響を受けてレース前にあるべきメンタルを保てていない場合があります。
このような馬は評価を下げた方がいいでしょう。
他にも「以前見たときと比べてどう見えるか?」、依然と比べてテンションや気合の入り方が違うなどの違和感で判断することができます。
競馬の当て方初心者講座まとめ
今回は初心者が1日でも早く馬券を当てるために必要だと思う要素について、馬柱、血統、調教、パドックの見方について解説させていただきました。
[st-mybox title=”4つのチェックポイント” fontawesome=”fa-file-text-o” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”” borderwidth=”3″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” title_bordercolor=”#757575″ fontsize=”” myclass=”st-mybox-class st-title-under st-list-border st-list-check” margin=”25px 0 25px 0″]
- 新聞の馬柱から過去出走レースの着順、好成績を残したコースをチェック
- 血統から距離適性、馬場適性、コース適性をチェック
- 調教タイムから仕上げ度合いをチェック
- パドックから「今まさにこれから走る」体のチェック
[/st-mybox]
競馬の楽しみ方は人それぞれですが、今回挙げた4つの要素も、競馬予想において、きっと役に立つはずです。
すべて覚える必要はないかもしれません。
どれか一つでも要素を取り入れ、好きなスタイルで競馬を予想したり、馬や騎手や関係者を応援して、競馬を楽しむことができれば幸いです。
ありがとうございました。